
ご依頼内容
今回ご依頼いただいたのは、Western Digital製3.5インチハードディスク「WD30EZRZ」です。
お客様によると、パソコンへ接続しても認識されず、電源を投入してもディスクが回転しない状態とのことでした。
さらに、電源投入時に焦げ臭い臭いが発生していることから、内部の電子部品故障が疑われる状況でした。
保存されていた写真や各種データが必要とのことで、データ復旧をご依頼いただきました。
症状の確認
お預かりしたWD30EZRZを診断したところ、
- ディスクが回転しない
- 動作音が全くしない
- BIOSで認識しない
- 電源投入時に焦げ臭い臭いがする
という症状を確認しました。
通常、HDDへ電源を供給するとスピンドルモーターが回転を開始しますが、本件では全く回転せず、起動できない状態でした。
診断結果
詳細な検査を行った結果、コントロール基板(PCB)の故障を確認しました。
対象基板は
基板番号:2060-771945-002
でした。
基板上の電源回路に異常が発生しており、一部部品に損傷が確認されました。
このような障害は、
- 電源トラブル
- 経年劣化
- 過電圧
- 落雷や瞬間的な電圧異常
などによって発生することがあります。
PCB障害が発生すると、
- HDDが回転しない
- 認識しない
- 焦げ臭い臭いがする
- 電源投入直後に動作停止する
といった症状が現れる場合があります。
復旧作業
まず基板上の故障箇所を特定し、修復作業を実施しました。
修復後は専用設備を用いて安全に起動を行い、内部状態を詳細に確認しました。
幸いにも磁気ヘッドやプラッタには損傷が発生しておらず、正常にデータ領域へアクセスできる状態であったため、速やかにディスク全体のイメージ取得を行いました。
取得したデータを解析し、お客様が必要とされていたデータの抽出を実施しました。
復旧結果
作業の結果、お客様が必要とされていた写真や各種ファイルを含め、ほぼすべてのデータの復旧に成功しました。
基板障害の場合、内部記録面や磁気ヘッドに損傷が及んでいなければ、高い確率でデータを取り出せるケースがあります。
今回も無事にデータをお渡しすることができました。
HDDから焦げ臭い臭いがする場合の注意点
HDDから焦げ臭い臭いがする場合は、基板上の電子部品が損傷している可能性があります。
この状態で何度も電源投入を繰り返すと、障害が拡大する場合があります。
また、インターネット上には基板交換に関する情報もありますが、Western Digital製HDDでは個体固有情報の問題があるため、単純な基板交換だけでは正常に動作しないことがあります。
重要なデータが保存されている場合は、通電を中止し、早めの診断をおすすめします。
機種情報
メーカー:Western Digital
型番:WD30EZRZ
容量:3TB
基板番号:2060-771945-002
症状:認識しない・回転しない・焦げ臭い臭いがする
障害内容:PCB(コントロール基板)障害
作業内容:基板修理・データ抽出
復旧結果:全データの復旧に成功