TOSHIBA MQ03ABB200(通電せず・認識しない)からのデータ復旧事例

/

,

ご依頼内容

今回ご依頼いただいたのは、TOSHIBA製2.5インチHDD「MQ03ABB200」です。

お客様によると、外付けケースに接続して使用していたところ突然アクセスできなくなり、その後はパソコンへ接続しても全く認識されなくなったとのことでした。

接続時にHDDの回転音も聞こえず、ランプは点灯するものの動作している様子がない状態でした。

保存されていた家族写真や動画データを取り出したいとのご相談でした。

初期診断結果

お預かりしたMQ03ABB200を診断したところ、モーターが回転しておらず、BIOSや専用診断機器からも認識できない状態でした。

基板(PCB)の各部を測定した結果、電源回路に異常が確認されました。

このような症状は、

  • 過電圧
  • USB電源トラブル
  • ACアダプター異常
  • 落雷や静電気

などによって発生することがあります。

今回のHDDは基板故障による起動不良と判断しました。

復旧作業

まず基板上の故障箇所を特定し、回路の修復作業を実施しました。

その後、ROM情報を保護しながら基板の動作確認を行い、正常にモーターが回転する状態まで復旧しました。

起動後は専用設備を用いてHDDの状態を詳細に診断しましたが、プラッタやヘッドには大きな損傷は確認されませんでした。

そのため、速やかに全領域のイメージ取得作業を実施し、データの保全を行いました。

復旧結果

作業の結果、HDD内に保存されていた写真、動画、文書ファイルなど、ほぼすべてのデータの復旧に成功しました。

基板故障の場合、内部メディアに損傷がなければ高い確率でデータを取り出せるケースがあります。

ただし、同じ型番の基板を用意して単純に交換しても正常に起動しないため、適切な診断と作業が必要になります。

基板故障のHDDで注意すること

HDDが回転しない場合、

  • 同型番の基板を自己判断で交換する
  • 電源を何度も接続し直す
  • 不適切なACアダプターを使用する

といった行為は状態を悪化させる可能性があります。

特に近年のHDDは、基板上に個体固有の情報が保存されているため、単純な基板交換だけでは正常に動作しないことがほとんどです。

重要なデータが保存されている場合は、早めの診断をおすすめします。

機種情報

メーカー:TOSHIBA

型番:MQ03ABB200

容量:2TB

症状:通電しない、認識しない、モーター回転なし

障害内容:PCB(基板)障害

作業内容:基板修理・ROM情報保護・データ抽出

復旧結果:全データの復旧に成功