Seagate ST3000DM001(カッコン音・認識しない)からのデータ復旧事例

/

,

ご依頼内容

今回ご依頼いただいたのは、Seagate製3TB HDD「ST3000DM001」です。

お客様によると、突然パソコンから認識されなくなり、電源投入時に「カッコン、カッコン」という異音が発生するとのことでした。HDD内には長年保存していた写真や動画、業務データが保存されており、何とかデータを取り出したいとのご相談でした。

初期診断結果

HDDを診断したところ、通電後にヘッドのキャリブレーション動作を繰り返し、正常なシステム領域へのアクセスができない状態でした。

このようなカッコン音が発生する症状は、ヘッド故障やプラッタ障害などの物理障害で見られることが多く、市販ソフトによる復旧や通電の繰り返しによって症状が悪化する場合があります。

今回のST3000DM001についても、ヘッドアセンブリの故障による重度の物理障害と判断しました。

復旧作業

物理障害のため、クリーンルーム環境にて分解作業を実施しました。

適合するドナーパーツを選定し、ヘッド交換作業を行った後、専用機器を使用して診断・調整を実施しました。

ヘッド交換後も一部の領域で読取りエラーが多発していたため、負荷を最小限に抑えながら慎重にイメージ取得を進めました。

本案件では読取り速度が非常に低下しており、不安定な状態が続いたため、データ抽出作業だけでも130時間以上を要しました。

復旧結果

長時間に及ぶ作業の結果、ほぼすべてのデータの取得に成功しました。

写真データ、動画データ、各種文書ファイルについても正常に確認でき、お客様へ納品することができました。

重度の物理障害が発生したHDDでも、適切な診断と専門設備による作業を行うことで、高い確率でデータを取り出せる場合があります。

カッコン音が発生した場合の注意点

HDDからカッコン音が発生している場合は、ヘッド故障や内部部品の異常が疑われます。

以下の行為は症状を悪化させる可能性があります。

  • 電源のオン・オフを繰り返す
  • 市販の復旧ソフトを実行する
  • HDDを開封する
  • 基板のみを交換する

物理障害が発生しているHDDは、通電を続けることでプラッタ表面に損傷が広がる場合があります。

重要なデータが保存されている場合は、できるだけ早く専門業者へご相談ください。

機種情報

メーカー:Seagate
型番:ST3000DM001
容量:3TB
障害内容:ヘッド故障(物理障害)
症状:カッコン音、認識しない
作業内容:クリーンルーム分解・ヘッド交換・データ抽出
作業時間:約130時間以上
復旧結果:ほぼ全データの復旧に成功